DxO PhotoLab

DxO OpticsPro 10を使って、結婚式写真の画像感を統一する

Christophe Gressin氏とのコラボレーション

結婚式の写真撮影などでは、しばしば複数の焦点距離の違うカメラを使うため、カメラごとに画像感に差が出ることがあります。このチュートリアルでは、違うカメラを使って撮影した画像のレンダリングを統一する方法を紹介します。〔カラーレンダリング〕パレットについて説明した後、一旦調整したレンダリングを他の機会に撮影した画像に適用する方法も紹介します。

このチュートリアルを利用するには以下のものが必要です。

  • DxO OpticsPro 10 Essential版、または Elite版
  • RAW 形式の画像

1- 結婚式の写真の画像感を統一する理由

プロのフォトグラファーにとって結婚式の写真撮影の難しさは、式全体の写真の雰囲気を統一することです。特に色に関して画像感(レンダリング)の統一感がとれている必要があります。

しかし撮影後、写真ごとのカラーレンダリングの差が顕著な場合があります。これは複数のカメラを使って写真を撮影したり、他の撮影者(アシスタント、研修スタッフ、同業者)がいたり、何度かに分けて撮影されたことによってもおこります。

色に関して画像感の違いが出てしまうと、普通、統一感をとることはとても困難です。このため、DxO OpticsProの〔カラーレンダリング〕パレットが威力を発揮します。

ヒント

適用するレンダリングを〔カメラ本体〕のリストの中から選択できます。例えば、新郎新婦と招待客と順番に記念撮影することがありますが、この一連の写真の画像感を統一できるだけでなく、結婚式の写真全体に適用できます。

2- カラーレンダリングを設定する

カメラ本体のカラーレンダリング

RAW形式で撮影された画像をコンピュータの画面上に表示するには「現像」する必要がありますが、この過程でカラーレンダリングが決定されます。カラーレンダリングは、メーカー別だけではなく、カメラ機種によっても違いが出ますが、これはカメラメーカーが 「ユーザの求めていると考えているカラーレンダリング」を作り適用するからです。DxO Optics Proで現像する場合、このレンダリングが適用されます。つまり同じ被写体を同時に2つのカメラで撮影した場合でも、DxO Optics Pro上では、カメラごとに画像感が違って表示されます。

カラーレンダリングは、カメラやセンサーに特有なものではなく、画像を現像する際に「意図された」カラーレンダリングが適用されます。この原理を逆に利用することで、DxO OpticsProではRAW画像に対して他のカメラのレンダリングを適用することが可能になります。

DxO OpticsProの〔カラーレンダリング〕パレットには、様々なタイプのレンダリングが用意されており、例えば撮影に使ったカメラとは別のカメラのレンダリングを適用することも可能です。

メモ

このチュートリアルでは、別のカメラのレンダリングを使ってどのように画像感の統一を図るかを説明します。クリエイティブな画像感に関してはDxO FilmPack の旅行写真のチュートリアルを参照していただけます。このリンクからアクセス可能です。

2.1 – カメラ本体を選択する

参考情報

作業を効率よく進めるために、式で最初に撮った写真を使って補正作業をし、そうして作ったレンダリングを全ての写真に適用することをお勧めします。また同時に、同じ写真でホワイトバランス補正を手動で行い、他の写真に適用します。撮影時にどのホワイトバランスのモードを使ったかは問題ではありません。他の補正(パース、ノイズ除去、レンズブラー等)は、画像の内容や撮影時の条件によるので、後で一枚一枚個別に行います。

まず〔カラーレンダリング〕パレット内のプルダウンメニューから〔カメラ本体〕を選択すると、すぐ下のメニューにカメラ本体のリストが表示されます。どのカメラで撮影された画像でも、ここで選択したカメラ機種のカラーレンダリングが適用されます。

それぞれのカメラ本体には、特有のカラーレンダリングがあります。

参考情報

カメラの持つ特有なレンダリングではなくニュートラルなレンダリングを適用したい場合、〔ジェネリックレンダリング〕を選択します。これはカメラ本体のレンダリング同様、どのカメラで撮影している画像にも適用できます。〔カラーレンダリング〕パレットのプルダウンメニュー内にある〔ジェネリックレンダリング〕を選択すると、すぐ下のプルダウンメニュー内に利用可能なレンダリングが表示されます。

ここではサンプル画像に〔Canon 6D〕のレンダリングを適用します。これは一部の写真がこのカメラ機種で撮影されたからです。他のカメラ機種で撮影された画像も、これでCanon EOS 6Dの画像感を持つようになります。

2.2 – カラーレンダリングを手動調整する

レンダリングを選択したら、2つのプルダウンメニューの下にある〔強さ〕スライダを使って効果を調整できます。デフォルトでは〔100〕に設定されていますが、スライダを右に移動するとレンダリングの効果を強調し、左に移動すると和らげることができます。

メモ

〔彩度過多補正〕スライダを使えば、レンダリングの彩度を調整できます。これはDxO OpticsPro独自の機能で、クリッピングし失われてしまっている色の細部のディテールを再現することができます。この機能についてもっと知りたい方は、チュートリアル〔DxO OpticsPro 10で彩度過多を補正〕を参照してください。このリンクからアクセス可能です。

3- レンダリングを他の画像に適用する

レンダリングの調整が終了したら、他の画像に適用します。

ヒント

このチュートリアルでは、レンダリングを適用する画像が全て同じフォルダ内に入っていると仮定します。この限りでない場合は、適用したい画像を、新規作成したプロジェクト内に全て入れることをお勧めします。

3.1 – 補正設定をコピーする

画像のレンダリングの調整ができたら、〔画像〕メニュー内の〔補正設定をコピーする〕を選択してください。調整したレンダリングをコピーして他の画像に適用できます。

表示されている画像上や(Windowsのみ)、〔画像ブラウザ〕内のサムネイル画像上で右クリックして表示されるコンテキストメニュー内でも〔補正設定をコピーする〕を選択できます。

メモ

この機能は、画像に適用された全ての補正設定をコピーします。カラーレンダリングだけの調整をお勧めするのはこのためです。他の補正内容の調整は、後で個別に行ってください。

3.2 – レンダリングを適用する画像を選択する

レンダリングを適用したい画像を画像ブラウザの中から選択しますが、その数に応じていくつかの選択方法があります。

画像1枚選択後に〔Shift〕キーを押し、別の1枚を選択すると、その間に挟まれている全ての画像を選択できます。

〔Ctrl〕キー(Windowsの場合)または〔Cmd〕キー(Macの場合)を押しながらサムネイル画像上でクリックすると、クリックした画像を一枚一枚選択することができます。

画像ブラウザ内で画像を一枚選択した後、〔Ctrl〕+〔A〕キー(Windowsの場合)、または〔Cmd〕+〔A〕キー(Macの場合)を押すと、画像ブラウザ内の全ての画像を選択できます。

上記の方法で全ての画像を選択した後で、〔Ctrl〕キー(Windowsの場合)または〔Cmd〕キー(Macの場合)を押しながらサムネイル画像上でクリックすると、クリックした画像を一枚一枚選択解除することができます。

3.3 – 補正設定を再適用する

レンダリングを適用したい画像の選択できました。

画像にレンダリングを適用するためには〔画像〕メニューの〔補正設定をペースト〕を選択します。

選択された全ての画像にレンダリングが適用されました。

メモ

別のフォルダに入っている画像にレンダリングを適用する場合、該当するフォルダを開き、適用したい画像を選択した後、同様に〔画像〕メニューの〔補正設定をペースト〕を選択します。

4- ステップアップ、プリセットを作成する

DxO OpticsPro 10を使う場合、〔補正設定のコピー/ペースト〕機能だけでなく、プリセット機能を使って調整したレンダリングを他の画像に適用できます。

レンダリング調整を行った画像の補正設定をプリセットに保存するためには、〔画像〕メニューの〔現在の設定からプリセットを新規作成〕を選択します。

次にプリセットの名称を設定します。ここでは「結婚式用カラーレンダリング」と入力します。

プリセット機能を使うと、補正内容を後から適用することが可能です。ツールバーにある〔プリセット〕のプルダウンメニューを開いて、保存したプリセットを選択するだけです。

プリセット機能の詳細は、次のチュートリアルで紹介する予定です。

写真提供: Carlos Andres Varela